痛みや麻痺の原因が腫瘍でした

原因が不明の痛みは、しっかり検査した方が良い。

と改めて感じたこの頃です。

 

稀にですが、腰痛が命の危険があったり緊急の手術を必要とする危険な腰痛があるのです。

 

例えば、危険な腰痛の種類・症状には、悪性腫瘍、脊髄感染症、強直性脊椎炎、椎体圧迫骨折、馬尾症候群などです。

 

 

腰痛で受診した患者さんのうち、深刻な疾患が存在する頻度は、悪性腫瘍0、7%、圧迫骨折4%、脊椎感染症0、01%、強直性脊椎炎0、3%です。馬尾症候群は、0、04%ですが緊急の手術が必要。

 

なんてデータがあるようですよ。

 

 

悪性腫瘍の場合の腰痛症状、がんが腰のあたりで発生したり転移したりすると、腰痛のような症状がでたりします。

例えば、肝臓、すい臓、大腸の腫瘍の悪性腫瘍です。

 

年齢が50才以上、体重減少、痛みが4から6週間以上続く、安静にしてもいたみが引かないなどです。

 

感染症が原因の場合、化膿性脊椎炎、背骨が細菌に感染して起こります。症状は発熱、腰痛、手足の麻痺などです。

 

強直脊椎炎、日本人の発症頻度は、0、007%から0、04%、原因は不明です。年齢が40才以下、発症するのは、10才から35才、特に男性。徐々に痛みが出てくる。

 

馬尾症候群は、膀胱直腸機能障害を伴う神経疾患です。感覚の低下、運動障害、膀胱直腸を改善するには発症から、48時間以内の手術が必要です。

排尿障害、排便障害、座骨神経サドル麻痺の症状などが複数あてはまる場合は注意が必要です。

 

 

女性の場合は、子宮がんなど婦人科系の病気が隠れている可能性があります。症状は、生理以外の出血、おりものが増える、性交時の出血などです。病気が進行すると、出血することにより、貧血などの症状があらわれてきます。

 

これらのような疾患が腰痛に隠れていることがあるので、注意が必要です。必要以上に自分の院で抱え込まない事が大事。

 

怪しいときは、紹介状を書き精査をして頂く。

 

これ、本当に大事。

 

先日、背中から脇腹が痛い、しびれる感じと来院された患者さん。

 

特に、痛めた記憶がないとのこと。

 

痛みを訴える場所に圧痛や運動痛が出ない。

 

肋椎関節かなと思い施術し、様子を見るが変化なし。

 

肋間神経、帯状疱疹も疑いかかりつけ医に相談し、肋間神経痛の診断がでる。

 

数日後に、足に力が入らないと来院。

 

MMTがかなり低下している。

 

いろいろな、徒手検査をしてみたが、どうにも腑に落ちない。

 

かかりつけ医にも連絡してもらい、大病院にてMRI検査をすると胸椎部に腫瘍が見つかる。

 

すぐさま、入院。

 

こんな事が起きました。

 

症状がでてきてから、5日目のことです。

 

脇腹の痛み、下肢の筋力低下で接骨院で長い期間抱えていたら、怖いですよね。

 

怪しい症状、解らないときは、引くことも必要です。

 

日頃から、近くの医院と信頼関係を築くことも大事です。

 

我ながら、良い連携で患者さんを送ることができたのではと思っています。

 

接骨院の先生をよく思っていない医師もいますが、いろいろご指導いただき、信頼関係を築いてください。

 

全ては、患者さんの為です。