”気”について
生命活動を維持する気
<気をつくるものと気の機能>
気の材料の1つは、飲食物を消化・吸収して得ることができる栄養が豊富な物質です。
東洋医学ではこの物質を水(すい)穀(こく)の精微(せいび)とよんでいます。
もう1つは、外から吸い込むきれいな外気です。
この外気は清浄なので精気(せいき)といいます。
もう1つ、精(せい)からもつくられます。
気は、からだを構成するとともに、生命活動を維持する機能をもつと考えられています。
その機能とは、血(けつ)や水(すい)、臓器などを動かす、からだを温める、からだを病気の原因から守る、血や水がからだの外に漏れないようにする、からだを構成する重要な要素をつくる、この5つです。
<気の乱れによるトラブル>
気が不足したり、動きが停滞したり、なにかしらの異常が起きると、気の機能も乱れ、からだに不調が起きます。
気が不足することを気(き)虚(きょ)といいます。気虚になると内蔵のはたらきがにぶり、抵抗力も弱くなります。
疲れやすくなり、手足がだるくなります。
汗をよくかくようになったり、よだれが出てしまったりすることもあります。
気がうまく動かない状態を気滞(きたい)といいます。
気滞になると胸や腹部が張り、痛みを感じるようになります。
気は軽いものなので、上昇する性質があります。
そのため、ふつうは体内を循環しているはずなのに、からだの上部からおりてこなくなることがあります。
これを気(き)逆(ぎゃく)といいます。
気逆が起きると、せきやぜんそくなどなどの呼吸器の症状、げっぷや吐き気など消火器の症状が現れます。
怒りっぽくなる、イライラする、めまいが起きることもあります。
生命活動を維持する「気」
気の不調によるトラブル
気(き)虚(きょ)
気が不足している状態。栄養不足や過労、碑(ひ)や胃の働きが弱いことなどが原因。
気滞(きたい)
気の動きが悪く、からだのなかで滞っている状態。ストレスなどが原因。
気(き)逆(ぎゃく)
気がからだの上部からおりてこない状態。気逆が起こった場所により、さまざまな症状が現れる。
簡単に気についてまとめてみました。
気は身体の基本要素です。
ここが、乱れると身体は悪いほうへ向いていきます。
次回は“血”についてです。